昨日は東大理Ⅱと名大医学科に合格したばかりの王君と畑中君に時間を取ってもらい、今年の静高理系が東大理系や国立医学科に例年以上の合格者を出した原因について分析をしてもらった。
2人の見解は、塾長個人の見解とも一致する部分が多かった。
現役合格が多かった理由
①最大の理由は「コロナ禍」で3月から4月5月とまるまる3か月間の休校期間があり、この時期に猛烈に勉強した事だと2人とも口をそろえている。
自宅にこもる時間が長く、受験勉強のスタ-トが早めにかつ集中的に出来たことが大きい。
②休校明けの後も「部活は一切自粛」だったために、放課後土日が完全にフリ-だったことも大きい。
2人ともバスケ部と弓道部の中心メンバ-だったので、インタ-ハイ用の練習には長時間拘束されるのは必然だったが、これが一切なかった。例年とは全く異なった状況だった。
③共通テストの内容が明らかに「コロナによる進度遅れ」に配慮して簡単だった。
さらに前期記述試験で東大理系数学、名大物理など前年は難しかった科目が「コロナ配慮」から難易度を下げていた。他の国立大も同様な配慮が見られた。
難易度がさがると、静高の上位層は得点率が顕著に上がる傾向がある。
これは今年だけでなく、センタ-入試の時代にもよく見られた現象だ。
①②③ともコロナ禍による偶然の要素が強い。来年はまた低調な結果になる可能性が高い。
学校の体制が改善されたおかげでは無い。
その証拠に全国の公立高校、特に首都圏の都立日比谷高校、神奈川県立横浜翠嵐高校、埼玉県立浦和高校などは東大の合格者を大幅に伸ばしている。
ここからはっきり言えることは、高3の3月から「完全受験体制」に入れるよう制度を改めるべきだという1点だ。
とくに高3の夏休み前まで3年生が運動部の部活をやっていたら、「高1で数Ⅲまで終了、高2で物理化学完了」している全国レベルの私立中高一貫進学校には歯が立たない。
王君自身も「1学期いっぱい部活をやっていら絶対に受かっていなかった」と言っている。
次は、2人の「合格に繋がった個人的な事情」
①前期記述試験で「英語」と「国語」でかなり高い得点を上げたこと。
理科や数学で多少しくじった科目があっても、国語で挽回して総合得点を上げた。
2人とも校内学力テストで学年10位以内の常連だったが、その得点配分は英語と国語、特に理系でありながら国語でゴッソリ得点を稼いでいた。
得点詳細は塾内に貼ってある静高学力テストの得点を見てもらえば解る。
2人とも理系でありながら文系との共通科目である国語で常に10位以内にいた。
東大京大名大という総合型国立大ベスト3は、理系でも前期試験に国語を課す。
この3大学は、科学分野で日本のリ-ダ-となる人材を育成することを目的としているので「研究者の説明能力」として高い言語水準(日本語英語とも)を、個々の学生に要求する。
コロナ禍のこの1年間、医学分野の大学教授が入れ替わり立ち代わりTVに登場して解説をしたが、皆論理的な話し方をしている。
論理的に話す能力は論理的に書く能力、つまり作文力とイコ-ルであり、かつ他者の文章も論理的に理解できる。
2人とも話すことが大変上手でかつ的確である。
②静高内における成績通知票で、どの科目も評価点が高い。
特に畑中君は学年末評価点で評点平均9.6点と学年トップである。
これは校内定期テストで、しっかりとした得点を上げ続けてきた結果だ。
部活をやりながら校内テストの勉強もしっかりやるのは並大抵ではないが、時間の使い方がうまいのと、本人いわく「定期テストではアドレナリンを出して前のめりで勉強する」という事だ。
イマイチ意味が解りずらいが、「集中してゾーンに入った状態」をうまく作りだせるのだ。
短時間で各教科の要点を把握する能力は、高い国語力の賜物でもある。
短時間でその単元ごとの要点を把握する能力は、高3の2学期以降や入試直前の追い込み期でも高いパフォ-マンスを発揮する。
その訓練を毎月1回はある校内テストでくり返してきた。
さらに受験科目ではない「現社」「保健」「家庭」「生物」「情報の科学」などなども決して手を抜かずにテスト勉強をしている。
部活を言い訳にこれらをノ-ベンで受けるなどというふざけたまねを決していない。
③2人とも決して孤立せずに友人が多い。良いライバル関係を維持している。
他の生徒に教えることも大変にうまいし、ノウハウを出し惜しみしない。
特に王君は女子に親切に教えたので、附属中静高時代を通じて女子に大変モテた。
その辺のデリカシ-はコスモポリタンといえども、彼はやはり日本人だという気がする。