「別冊100分で名著」 「Mediaと私たち」総選挙の投票行動を操作しようとする大新聞
この別冊では4つの名著を取り上げているが、最初の「世論」(リップマン)がちょうど今の日本の状況に合致している。
著者のリップマンは第一次世界大戦時に、伝統的なモンロ-主義に沿って不参戦中立の立場をとっていたアメリカ大統領とアメリカ一般大衆を、一気に参戦に誘導した人物である。
ウイルソン大統領は、平和主義を標榜し、大統領選では「第一次世界大戦では、中立を公約」して再選された。
アメリカの一般大衆はウイルソン大統領を支持し「アメリカは決してこの戦争には参加しないという平和路線」が世論となっていた。
ところがヨーロッパにおける権益が大きく損なられると考えたアメリカ財界は、世論を180度大転換させる策略をリップマンに託した。
そこで彼は新聞を中心とした巨大媒体を利用する「世論操作モデル」を設計して、わずか6か月という短期間で、世論を見事に「厭戦ム-ド」から「正義のための戦争」へ転換させた。
今まさに総選挙の真っただ中で、2大新聞の朝日新聞と読売新聞が正反対の立場から、世論操作を敢行している。
最初に仕掛けたのは朝日新聞だ。
紙面の一面で大々的に「自民党が単独過半数確保の勢い」とぶち上げた。
自民党が過半数を維持できるのが確実ならば、自民党支持者は安心してしまって、投票には行かないだろうと考え、与党を敗北に誘導しようとしたのだ。
それに対して読売新聞は対抗して「自民党単独過半数は微妙」と同じく全面的にぶち上げた。
これを読んで、自民党の政権維持が危うくなると考えた自民党支持者が、こぞって投票所に出向き、自民党に投票するよう、促している。
さらにより大きな影響力を持つ民放TV局は、ある情報を最近、盛んに流すようになった。
これは政府自民党が民放に圧力をかけてやらせていることである。
それについてはまた次に。