前のブログで「英語は必ず日本の第二公用語になる」と書いた。
その「始まりの特異点」は「小学1年生のクラス言語が英語」になることだ。
次の大きな変化は「高校で文系理系の区別がなくなる」ことである。
高校課程で早々と数学学習から離脱してしまう文系、特に「私立文系単願者」は、大学新卒者として就職した世界で生き残っていけない。
IT化は全ての業界で進行していて、量子PCの導入、AIによる「singularity(技術的特異点)の実現」など、数学の応用の上に成り立っている先端テククノロジ-を使いこなせないと仕事にならない時代が目前だ。
今現在でもそうなのに、現在の中学高校生が社会人になる頃は、さらなるAI化が進んでいるだろう。
理系クラスの高校生はそれが当たり前だと思っている。
つい先日も浜松医大に先端医療センタ-が新設されたが、公開された施設内部を見ると「あれが病院?」と思うほど最先端の医療機器に取り囲まれている。
それぞれの先端医療機器には全て物理学や数学が応用されている。
特にこのブログでもよく取り上げる数学の「フーリエ解析」を使った検査機器は数が多い。
フ-リエ解析は今の高1生が数ⅡBで学んでいる「三角関数」の応用である。
フ-リエ解析まで行くためには、三角関数を微分して「マクローリン展開」までしないとならないが、「三角関数の微分は数Ⅲの範囲」になる。つまり一番おいしいところは数Ⅲまでお預けだ。
このように高校数学は数Ⅲまで学ばないと意味がない。数ⅠAと数ⅡBは数Ⅲを学ぶため準備だ。
数Ⅱは以前は「基礎解析」とよばれていて、解析学とはズバリ微積分学だ。
塾長の時代には文系生も数学Ⅲは必修科目で、高2の2学期以降に学んだ。
文系は数ⅡBまででよし、と決めたのには訳がある。
文部科学省事務次官を務めた前川氏は高校時代(筑駒)に数学が苦手で「数学Ⅲ」で挫折した。
そのせいで東大理Ⅲを諦めて東大文Ⅰに入った。
自分の恨みつらみをぶつけて、数Ⅲを文系必修科目から外した。
その反動で文科省はPC科目の「情報と科学」を必修科目とし、共通テストでも必須とした。
PCの利用法を学ぶだけでは不十分で、それを利用して何ができるか、さらなる利用法のためにはどんな技術的な開発が必要かを常に追求しなればならない。
まさにこれこそ「持続可能な開発目標=Sustainable Developement Goals」SDGSであり、SDGSを打ち立てるためには基礎理論である数学物理学は必須なのである。
今の文系理系の区別は数学と物理が苦手な生徒を、その苦労から解放するためのものだ。
数学物理の苦手生徒を作る最大の理由は、とにかく計算問題の分量が膨大で、計算が苦手な生徒には災難としか思えないように見える。
そこでハードルを低くする意味で、入試問題での計算問題の量とレベルを、文系生にも対応できるように緩めるべきだろう。
文系と理系の区別をなくして高3までは同じクラスで数Ⅲと物理を学び、受験時は理系志願者には受験科目として「応用数学」や「応用物理」を選択させればよい。
この動きは実は既に共通テストで始まっている。
2021年度共通テストの数ⅡBは史上最高の平均点を記録した。
静高3年生の数ⅡBの平均点は何と、85点でこれは3年間の全ての校内テスト平均点をはるかにしのぐ。
この理由は数ⅡBの計算がクソ楽だったからだ。
数Ⅲも同じように計算が楽な問題を出せば、文系クラスの生徒も十分に解答できる。
この変更は文部科学省もすでに視野に入れているだろう。
そんなことは既に私はお見通しなのだ。