NASAもソ連も鉛筆ではなく『宇宙で使えるボールペン』が必要だった
ネット上でよく知られる有名コピペ文に、「宇宙でボールペンが使えないことに気づいたNASAは、長い年月と巨額の費用を投じて宇宙でも使えるボールペンを開発した。一方ソ連は鉛筆を使った」という内容がある。実はこのコピペ、真実とは異なるのだそうだ(星出宇宙飛行士ウィークリーレポート Vol.10、ScienceAlert、ナゾロジー)。宇宙での微小重力下ではボールペンがうまく機能しないという問題に関しては、NASAもソ連も鉛筆を使うという解決策をとるのではなく、両者ともに宇宙ボールペンの開発を試みていたのだそうだ。鉛筆を使わない理由としては、鉛筆は使用すると黒鉛や木くずが船内に浮遊してしまい、機械の故障や火災の原因となる可能性があったためだという。
その後、アメリカのペン製造業者であるポール・C・フィッシャーが独自に「フィッシャー・スペースペン(Fisher Space Pen )」を開発した。このペンは、内部に封入された窒素ガスの圧力によって微小重力下でもインクが安定して移動する仕組みだったという。また特殊な粘着性の強いインクを使用することで、乾燥することがなく100年以上の保管やマイナス34℃からプラス121℃の温度環境にも対応可能といった耐久性も持っていたようだ。
現代では、宇宙飛行士はシャーペンやタブレット端末を使用することもあるという。冒頭で指摘された黒鉛のカスの問題に関しては、現在の船内には高性能の濾過システムが搭載され、粒子や破片を効率的に除去可能になったこともシャーペンが使われるようになった理由だそうだ。ほかにも、タブレット端末を使用してスケジュールや作業手順を確認することも行われているとしている。
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