
日本原子力研究開発機構(JAEA)は4月12日、「イッテルビウム磁性体」が微小磁石の集合体である磁性体を用いる冷却法「磁気冷却法」に適しているとする発表を行った。発表によれば、一般的な磁性体を用いた場合、温度が下がると微小磁石が整列して動かなくなることから、熱を吸収しきれなくなる欠陥があったという(
JAEA、
Communications Materials、
TECH+)。
一方でイッテルビウム磁性体では、絶対零度においても量子効果によって、微小磁石が整列しないことから、先の欠点を克服できるとしている。実際にイッテルビウム磁性体を用いて試作した冷却装置を使った場合、市販磁気冷却装置より大幅に低い冷却温度に到達することができたとしている。
現在主流となっているヘリウム冷凍機では希少なヘリウム3ガスを必要としているが、原子炉などでしか生産できないなど供給が不安定な点が心配されていた。イッテルビウム磁性体を用いた磁気冷却法を使用すれば、現在主流の冷凍機を代替可能であり、量子コンピュータなどにも利用できるとしている。
あるAnonymous Coward 曰く、
ただでさえ希少なヘリウムの中でも特に希少で供給が不安定な「ヘリウム3」を使わずに済むのは良いが、イッテルビウムは希土類元素の一で希少で供給が不安定な点では同じ。
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