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二枚貝が貪食作用によりマイクロプラスチック粒子を細胞内に取り込む、新たなマイクロプラスチック汚染経路

著者:headless
2022年10月30日 19:31
JAMSTEC の研究グループによると、イガイ類の二枚貝シンカイヒバリガイやミドリイガイが貪食作用によってマイクロプラスチック (MP) 粒子を細胞内に取り込むことがわかったそうだ (プレスリリース論文)。

貪食とは細胞が微生物や異物など直径 0.5 マイクロメートル以上の微粒子を細胞内の小胞 (食胞) に包み込む現象だ。一般に二枚貝は鰓を用いて大量の海水を濾過して食物を得る濾過摂食者であり、この過程で MP も消化器官に運ばれる。一方、深海性のシンカイヒバリガイ類は鰓に共生する細菌から栄養を得るため、摂食は行わないまたは非常に限定的と考えられている。

研究グループは摂食をほとんど行わないシンカイヒバリガイでも鰓の細胞が貪食作用によって MP を取り込む、という仮説を立てて曝露実験を行い、実際に鰓細胞が MP を取り込むこと、取り込みが貪食作用によるものであることを確認したという。また、浅海性のミドリイガイでも貪食作用で MP を細胞内に取り込むことが確認された。これにより、二枚貝の鰓細胞が MP 粒子を貪食することを生理学的・組織学的に初めて細胞レベルで証明したとのこと。

実験では自然界で想定されるよりもかなり高濃度な MP を用いたとのことで、実際に貪食作用が二枚貝に悪影響を及ぼす汚染量は今調べていく予定だという。また、鰓以外の体外と接する外套膜や足などから取り込む可能性についても今後の課題となる。一方、JAMSTEC では MP 汚染を軽減するため、分解過程で MP 粒子が生じない素材作りの研究も進めていく計画とのことだ。

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最新版以外の macOS では既知の脆弱性がすべて修正されるとは限らない

著者:headless
2022年10月30日 17:38
Apple がサポート記事「Appleプラットフォーム導入」について、英語版の複数の地域向け記事 (例: アジア向け英語版) を更新し、以前のバージョンの macOS では既知の脆弱性がすべて修正されるとは限らないと明記した (Ars Technica の記事The Register の記事)。

記事ではソフトウェアの更新を、機能や外観などに大幅な変更があり、メジャーバージョン番号が変わる「アップグレード」と、脆弱性の修正を主として比較的頻繁に提供され、マイナーバージョン番号のみが変わる「アップデート」に分類。ユーザーは新しいメジャーバージョンがリリースされた際にアップグレードするか、アップデートを続けるかの選択が可能だが、新しいバージョンの macOS で変更されたアーキテクチャーやシステムの依存性により、以前のバージョンへのアップデートでは既知のセキュリティ上の問題がすべて修正されるとは限らないとのこと。

Intel のグラフィックスドライバーの脆弱性 CVE-2022-226743 月に macOS Monterey で修正されたが、旧バージョンの macOS Catalina / Big Sur で修正されたのは 5 月だった。今回ドキュメントに明記されたことで、サポートされるバージョンであっても既知の脆弱性が修正されないケースが出てくるだろうか。なお、記事は日本語版など英語版以外の言語版では更新されておらず、対応する記述は存在しないようだ。また、英語版でも英国向けなどの記事は更新されていない。

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JR九州高速船のトリマラン「Queen Beetle」が日韓航路に就航

著者:headless
2022年10月30日 15:45
st1100 曰く、

JR九州高速船株式会社の高速三胴船「Queen Beetle」が計画していた日韓航路に導入から 2 年越しで就航する (特設ページ)。

同船は、博多 - 釜山のジェットフォイルを置き換えを狙い、2020 年 11 月に導入された。しかし、コロナ禍で就航できず、2021 年 3 月から国土交通省の特許を受けて博多湾等の往復遊覧運行していたが、2022 年 3 月にはパナマ船籍から日本船籍化を完了。これにより国内二点間航路として 2022 年 4 月から博多 - 門司港航路、7 月から博多 - 長崎航路に就航し、糊口を凌いでいた。

このたび水際対策の緩和に伴って、国内遊覧航路を終了し、本来の航路に就航することとなった。今年の 7 月から 10 月にかけて 6 往復運航した長崎航路は博多 - 長崎が博多 - 釜山と同時刻、長崎 - 博多が釜山 - 博多と同時刻になっており、ビジネスクラスの船内サービスをはじめ、オペレーションの予行を積んだものと思われる。カタログスペックでは 37 ノットとされているが、9 月 23 日の長崎航路でタレコミ子が GPS で計測したところ、41 ノットを超えることもあった。

Queen Beetle は西オーストラリアの AUSTAL 社で建造された、中型のトリマラン。2022 年 10 月 7 日にはグッドデザイン賞を受賞している。

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Brave 翻訳、対応言語が 15 から 108 に増加

著者:headless
2022年10月30日 13:52
Brave は 10 月25日、Brave ブラウザーの翻訳機能「Brave 翻訳」の対応言語が 15 言語から 108 言語まで一気に増加したことを発表した (Brave のブログ記事Neowin の記事Ghacks の記事)。

対応言語の大幅増加で実用性は向上したが、翻訳結果で日本語の特定の文字が相変わらず文字化けするため、翻訳先を日本語にする場合の実用性は今一つだ。また、日本語に限らず原文で複数文字種の文字が使われていると、元の言語として認識・指定されなかった言語の文字が一部文字化けすることも確認できた。

Chromium のネイティブな翻訳サービスではユーザーの翻訳リクエストをキャッシュし、データを Google の API に渡す。一方、Brave 翻訳では翻訳リクエストをキャッシュせず、自前のサーバーでホストした Lingvanex の翻訳エンジンを使用するため、ブラウジングアクティビティを外部に漏らすことなくプライバシーを維持した翻訳が可能になるという。

Brave 翻訳は現在のところデスクトップ版と Android 版の Brave 14.5 で利用可能となっており、今後のバージョンでは iOS 版でも利用可能になるとのことだ。

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2022年第3四半期、DHLがフィッシング詐欺で最も名前を使われたブランドに

著者:headless
2022年10月30日 11:59
DHLは6月末、同社を名乗るフィッシング詐欺の増加を注意喚起していたが、2022年第3四半期にフィッシングで名前を使われたブランドとなったそうだ (Check Point のブログ記事The Register の記事)。

Check Point の Brand Phishing Report によると、第 3 四半期は全世界のフィッシング試行のうち 22 % が DHL を名乗っていたという。2 位は Microsoft (16 %)、3 位は LinkedIn (11 %)。LinkedIn は第 1 四半期に 52 %第 2 四半期に 45 % と圧倒的な多さで 1 位になっていたが、第 3 四半期は大幅に減少した。なお、DHL は 2021 年第 4 四半期にも、第 1 四半期 ~ 第 3 四半期まで 1 位を占めていた Microsoft を抜いて 1 位 (23 %) となっている。

6 月末の DHL の注意喚起によれば、荷物が届けられなかったと主張して個人情報や支払情報の提供を求める電子メールが届いたら、ほぼ詐欺だと考えられるとのことだ。

個人的には Microsoftアカウントの Outlook メールで最近スパムフィルターを通過してくるフィッシングメールが急増してイライラしているが、ブランド名としては「Walmart」「Costco」「T-Mobile」あたりが目立つ。DHL はスパムフィルターがブロックしているのかどうかはわからないが、最近は見かけない。スラドの皆さんはいかがだろうか。

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2022年第3四半期のスマートフォン出荷台数は9.7%減の3億190万台、5四半期連続の減少に

著者:headless
2022年10月30日 10:06
IDC の推計によると、2022 年第 3 四半期のスマートフォン出荷台数は 9.7 % 減 (3,230 万台減) の 3 億 190 万台となり、5 四半期連続の減少となった (プレスリリース)。

今回の減少は新興市場における需要の欠如や、コスト上昇、インフレによる消費者の可処分所得減少が大きく影響したという。OEM の出荷と注文は在庫を減らすために削減され、トップ 5 で唯一増加した Apple を含めてすべてのベンダーが影響を受けたとのこと。

第 3 四半期のスマートフォン出荷台数をベンダー別にみると、最も減少幅が大きかったのは 4 位タイの vivo (2,590 万台) と OPPO(2,580万台)で、いずれも740万台減。1位のSamsung(6,400万台)は550万台減(7.8%減)、3位のXiaomi(4,050万台)は380万台減(8.6%減)と1桁減にとどまった。唯一増加したApple(5,190万台)も80万台増(1.6%増)であり、20.8 % 増加した昨年同四半期とは比較にならない。

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