ノーマルビュー

コインハイブ事件、最高裁で無罪確定へ

著者: nagazou
2022年1月21日 12:00
Webサイト上に暗号通貨(仮想通貨)のマイニングを行う「Coinhive」と呼ばれるスクリプトを設置したことで、不正指令電磁的記録保管罪に問われたいわゆるCoinhive(コインハイブ)事件で、最高裁は二審の有罪判決を破棄して逆転無罪を言い渡した(最高裁判決[PDF]日経新聞時事ドットコムITmedia)。

裁判ではこのプログラムが「閲覧者の意図に反した不正な動作」をしているかが争われた。一審判決は「意図に反した」点は認定したものの、不正性は認められないと判断された。二審では反意図性及び不正性が認められるとして罰金10万円の有罪が下されていた。最高裁では社会的に受容されている広告表示プログラムと比較した場合でも、処理能力に与える影響に有意な差はない。これは社会的に許容し得る範囲内であるとして無罪を言い渡したとしている。

なおこの件に関して、証人として裁判に出廷したこともある高木浩光氏が判決の前に考察を行う記事を掲載していた(不正指令電磁的記録罪の構成要件、最高裁判決を前に私はこう考える)。

あるAnonymous Coward 曰く、

本件プログラムコードは,そのような仕組みとして社会的に受容されている広告表示プログラムと比較しても,閲覧者の電子計算機の機能や電子計算機による情報処理に与える影響において有意な差異は認められず,事前の同意を得ることなく実行され,閲覧中に閲覧者の電子計算機を一定程度使用するという利用方法等も同様であって,これらの点は社会的に許容し得る範囲内といえるものである。

広告だって無許可でリソース使っとるやん、という割と素直な判決。

すべて読む | ITセクション | テクノロジー | 法廷 | インターネット | この記事をTwitterでつぶやく この記事をFacebookで共有 この記事をGoogle Plusで共有 このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:
技術者が被疑者になったときに気をつけるべきこと 2022年01月06日
コインハイブ事件で最高裁が弁論を開くことを決定、逆転有罪の二審判決見直しか 2021年10月19日
Coinhive裁判、弁護側がIT業界関係者に意見書募集を呼びかけ 2020年02月19日
東京高裁、Coinhiveはウイルスだとして設置者に対し有罪を言い渡す 2020年02月07日
コインハイブ事件、検察側が控訴 2019年04月11日
Coinhive事件、高木浩光氏が証人として裁判に出廷 2019年01月17日
WebサイトにCoinhiveを設置して閲覧者にマイニングさせた事案、罰金30万円が命じられる 2018年09月21日
サイトにCoinhiveを設置していたサイト管理者、不正指令電磁的記録取得・保管罪で摘発される 2018年06月12日
漫画海賊版サイトで仮想通貨採掘スクリプトが見つかる、閲覧者の知らぬ間に端末で採掘が実行される 2018年04月02日
Google Chromeの開発者、Webブラウザ上での勝手なマイニングを防ぐ手法を提案 2017年10月23日

❌