米連邦地裁、Xiaomiの「中国共産党の軍事企業」指定に事前差止命令
米コロンビア特別区連邦地裁のRudolph Contreras判事は12日、米国防総省(DoD)のXiaomiに対する中国共産党の軍事企業(CCMC)指定に事前差止を命じた(裁判所文書: PDF、 The Vergeの記事、 South China Morning Postの記事)。
DoDはドナルド・トランプ前米大統領が署名した大統領令に従い、トランプ氏の大統領退任直前の1月14日になってXiaomiをCCMCに指定している。Xiaomi側は1999年度国防授権法(NDAA)1237条が定めるCCMCではないとして、指定取り消しを求める訴訟を提起。3月15日にCCMC指定が執行されれば回復不可能な損害を被るとして事前差止を請求していた。
判事はDoDによるXiaomiのCCMC指定が「独断で気まぐれ」な措置にあたり、行政手続法(APA)に違反する可能性が高いこと、CCMC指定によるXiaomiのビジネスへの影響は既に出始めており、間違いなく回復不可能な損害を受けること、利害のバランスとして合理的な根拠の示されていない国家安全保障上の利益がXiaomiの損害を上回るとはいえないこと、米政府が被告の場合は利害のバランスと合わせて考慮される公共の利益にもかなわないこと、という4つの事前差止要件をすべて満たすと判断した。
DoDがXiaomiをCCMC指定する根拠としているのは、(DoDが現代的な軍事作戦に欠かせない技術と位置付ける)5GやAI技術をXiaomiが開発している点と、XiaomiのCEOが中国政府に表彰された点のみであり、Xiaomiの技術が中国政府に渡っているとの証拠がないことはDoDも認めている。また、1237条ではCCMC指定要件として「中国軍・政府の所有下・支配下・傘下にある」と定めるが、DoDは「傘下 (affiliated)」という言葉について辞書の定義の一つ「密接に関連」を選択し、要件を満たすと主張する。しかし、このような広義の解釈をDoDはこれまで使用しておらず、連邦控訴裁判所でも却下しているため、判事はこの解釈を採用しなかった。
XiaomiをCCMC指定することによる国家安全保障上の利益が小さいことについては、前述のように合理的な根拠が示されていない点のほか、CCMC指定がトランプ前大統領退任直前まで20年近く使われておらず、これまで国家安全保障上重要とみなされてこなかった点も指摘されている。
Xiaomiは今回の判断を受け、CCMC指定の違法性が認められて指定が解除されるよう要求していくと述べたとのことだ。
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